「食満せんぱーい、僕お腹空いたー」
「ああ、正一郎がそう言うと思っておばちゃんにおむすび作ってもらっておいたぞ」
「わーい、ついでに怪我した腕が痛いんで食べさせてくださーい」
「え、口」
「手で」
「はい」

おばちゃんのおむすびは今日も美味しい。絶妙の握りと塩加減に僕の舌も唸る。そして自分の手を使わず食べるこの贅沢さがまた一入いいのだ。
ちなみに今は委員会中である。

「あーっ!やっぱり心配で様子見に来たらこれじゃねぇですか!食満先輩、正一郎を甘やかさないでください!」
「えー、僕甘やかされたーい」
「俺も甘やかしたーい」
「ダ!メ!です!!委員会の仕事が滞ります!!」
「安心しろ作兵衛、俺が二倍働くから大丈夫だ」
「正一郎の為になんねぇです!!あーもう、何で食満先輩は正一郎の事になるとこうなるんだ?!」
「ははは、仕方ないよ富松。僕はこの用具委員においてお姫様だからな」
「正一郎うぜぇ」



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