俺が墓穴掘り過ぎていっそ笑えてきたな日の翌日、俺は早朝から氷帝の男子テニス部のテニスコートに来ていた。

進に会う為だ。

「え?!朔人?!何々々?!テニス部入りに来たの?!部長、てか跡部だけど呼んで来ようか?!」
「呼ぶな、黙れ」

すぐに駆け寄って来た馬鹿を軽く黙らせた俺は、真剣な顔で進に向き直った。進は戸惑った顔で俺を見返す。

「お前さ――萩の事、どう想ってる?」

流れる沈黙。緊迫した空気。
親友と好きな人かぶるとか、やだねー。てか、後から好きになった俺が悪い。だが俺は譲らない。


「え…と、友達、ですけれど…?」
「え?」
「え?」

二人で何故か疑問符を飛ばし合う。
待て、お前、俺お前が好きだっていうの前提でこれから何て言うか考えてたんですけど。は?友達って、友達って何だ。

「いや、えじゃなくて。え、え、それガチで言ってんの?照れ隠しでも俺遠慮しねぇよ?」
「だから何を?少なくとも俺は萩と友達だと思ってるんだけど」
「…」
「な、何その沈黙。結局お前何が言いたかったわけ?」

本当に不思議そうに進は俺を見た。なんかコイツ本当に萩の事恋愛対象として見ていないらしい。

つまり、何だ、ライバル宣言とかしようとしてた俺はただの勘違い早とちり野郎ってか。成る程ーっ!


「…今日の事は忘れなさい」
「無理無理!気になるんだけどっ!萩がどうしたし!」
「煩ぇ、忘れろ」

恋のライバルじゃねぇお前相手に恋バナ出来るかっ!

             


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