俺はこれまで、この世界はぶっちゃけテニスの王子様のキャラクターを中心に回っているものだと思っていた。
だが違う。違った。この世界で今生きる俺にはわかる。
キャラクターなんかより委員長の方が数万倍怖いし、逆らえねぇ存在ですからっ!
何てったって、5月に入ってからあの委員長の眼光さらに鋭くなったからな…っ!球技大会近づく度に鋭くなるからな…っ!
「委員長、ピリピリしてんなー」
「むしろそんな何でもない事のようにそれを口に出来る岳人さん何なの。とばっちりで殺されたくないからちょっと今近寄んないで」
「何でだよ」
むしろそれが何故かわからない岳人が何でだよ。
そんな会話があった日が遠くに感じる今日は球技大会前日。
…え?あれ?早くない?ねぇ早くない?突風のように毎日が過ぎ去ったどころか、記憶に無いんだけどどういうこと?
「日達…俺、当日死ぬかもしれない」
「死ぬな山田ぁあああ!」
同じクラスの山田が既に死にかけている。
あれ、委員会って死ぬ確率あるものだったっけ?
「楽しみだなー!」
最近岳人の事が理解出来ない。同じ人間とも思えない。
俺は教卓を見た。
「明日は走れ。死ぬまで走れ。以上」
きゃー、委員長ったら今日も最高にお顔が怖ーい。てか、何この寒気ー。これが殺気?ねぇ殺気?
あはは、俺も明日死んだ(笑)