さて、4月の後半になったところで悲報です!

…やばい、俺これ入る委員会間違ったみたい。やだ、死んじゃう。

「岳人さん、岳人さん…!何で委員長あんな熱いの?!」
「知らね!いいじゃん、面白ぇし!」

…しかも岳人さんが解ってくれないっ!

えー、俺は以前にも話したように岳人が運動活動委員やるって言うから俺もー、なノリで委員会決定したんだが…もうこれ完全に道間違えたよね!

「当日はテメェ等走り回れッ!球技大会のプログラム一分でも遅らせてみろ、翌日の朝日は拝ませねぇ…」

180cm以上、筋肉質でスキンヘッドな三人ぐらい殺してそうな顔をした男が、教卓の前で仁王立ちに両腕を組み、俺達を睨みながら言った。
…信じられるか?この人、運動活動委員会の委員長…なんだぜ…?

ちょっと待ってくれ、怖すぎる。何この恐怖政治。
40.5巻のファンブック見る限りじゃ、氷帝の先輩なんて髪は不良でも体格ひょろいイメージだったから油断してたよ…っ!まさかこんな、もうヤのつく兄ちゃん、むしろマのつくお仕事してそうな人が居るなんて聞いてねぇ、聞いてねぇよ…!

「俺ァ全体を見てる必要があるしな、動かねぇ。しいて動くなら…まぁ、暴力沙汰だな。後はテメェ等の足で解決しろ」

委員長様がドスの聞いた声で脅し…仰られました!
俺、走るの嫌いなのに走らざるを得ない…っ!命大事!
てか、俺スポーツは出来るけど好きなもんは少ないし、今話してる球技大会はまだいいが運動会とか出たくねぇんだよね。

俺は隣を盗み見た。
…岳人はそんな存在感たっぷりな委員長様が見えていないかのようにキラキラした目で、球技大会を楽しみにしているようだった。
まさかこの道の真ん中に猫が居たら問答無用で蹴って退かしそうな男が怖いのは俺だけで、あり得ないとは思うが俺がおかしいのかとこっそり周りを見回せば、まぁ結果は当然俺は一般人だった。


委員会終了後、委員達が精神的疲労でぐったりする中、何か普通に楽しそうに部活に向かおうとする岳人に、俺は何とも言えない気分になった。
尊敬する、とも違う。そうだな…しいて言うなら、

「…岳人、俺はお前になりたいよ。その神経分けろ」
「は?」

お前、神経図太すぎだろ。むしろ鈍感なだけか?

             


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