私は兎の面を買ってきて、それを色彩の暴力、動物虐待というぐらい真っ赤に着色した。何度も何度も塗り重ね、定着液を塗り、果てにはチャクラまで使った最高傑作!
ちなみにこれらの作業はちゃんと変化した姿でこっそり家で行ったので安心して欲しい。奈良家の2歳児の気が狂ったという噂は立たない。

夜中になってから、私はそんな赤兎の面をつけ、影分身を部屋に寝かせた後変化する。奈良陽とも接点が無いように、今度はミルクティー色の揉み上げだけ長いショートヘアーの16歳ぐらいの女の子。そうして私は、火影邸に馳せ参じた。

「緋色の兎と書いて緋兎!ひうっ!っていう悲鳴みたいな可愛い響きがチャームポイントです!これからよろしくお願いします、火影様」
「…うむ」

火影様は何か色々と言いたそうな顔をしていたが、結局何も言わなかった。
まぁ、これはつまり私がまた暗部になる条件の一つなのである。名前も姿も偽って、私が陽であるとは誰にも言わず、下っ端としてスタートする。ヤバい任務にはこっそり私も参加するけどねぇ。

「本当に…誰にも告げぬ気か?」
「ええ、もちろん。暗部総隊長の陽は既に死にましたから」

にっこり笑って拒絶する。
あのね、火影様。お兄ちゃんやっと前に進めそうなんですよ?最近、よく目が合うんです。死んだ者の事は忘れるべきなんです。私は死ぬ時、そう願ったんです。

「…では、緋兎よ。暗部総隊長を呼んでよいか?」
「はい、もちろんだす。暗部総隊長って今ナルト君なんだすよね?楽しみだすー」
「…一応聞くが、それは何じゃ?」
「緋兎のキャラ付けだす」

火影様は押し黙った。
ちなみに実は、前の陽の話し言葉が常に敬語口調だったのも、水色の髪と同様にただのキャラ付け、面白半分だったのだけど、きっとそれは誰も知らないだろう。

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