怠惰に特に何か思い出を作るでもなくほとんどを室内で過ごした休暇が終わり、私とリドルはホグワーツ特急に乗り込んだ。

「リドル先輩、おはようございます!リーラもおはよー」
「ああ、おはよう。まぁ座れよ」
「にゃん」

オリオンが遠慮なく私とリドルの前に座り、自然に私を一撫でした。
そういえば、オリオンと会うのは久々だな。

「そうだ、聞いてくださいよリドル先輩!俺遂に婚約者決まっちゃって、あーもう最悪…っ!」
「名家は結婚と子作りはほぼ強制だからな」
「そうなんですよー、結婚したくねぇですマジで。女嫌いだし。しかも相手がヴァルブルガ・ブラックっつうんですけど、美人は美人だけどヒス入ってて!ねぇわー」

凄い勢いで恐らく家では口に出来ないのだろう愚痴を飛ばすオリオンに、リドルは苦笑する。
まぁ、純血婚は純血主義の家の伝統だからな。仕方あるまい。

「リドル先輩、俺リーラと結婚したいです。可愛いし」
「子供は出来ないと思うけど?」
「そこは、まぁ、気合で作ります」
「やめろ」

恋愛対象として、人間の女より猫か。相当だな。

「リドル先輩、リーラ人間になったりしないんですか?そういう魔法ありませんか?俺、リーラなら人間の雌でも愛せそうな気がします」
「やめろ」

オリオンが私に手を伸ばして来たのを、リドルは私を抱き上げて躱させた。
まぁ人間にはなれるだろうが、私はオリオンの女になる気は無いぞ。

「いいな、リドル先輩…俺も猫飼おうかなぁ」
「オリオンは三日で飽きるのが関の山だからやめておけ」
「えー」

人の飼う動物だけ可愛がるタイプか。居るな。

「俺の猫とリーラを結婚させる計画が…」
「にゃー」

やめろ。

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