男主短編 | ナノ




皆さんこんにちは。僕は大川忍術学園の忍たまで保健委員長やってます、六年は組の善法寺伊作です。
今日は僕の友人であり、「伊作中心に保健委員って天使だよな」とか真顔で言っちゃうろ組で用具委員の苗字名前に特に急ぎでもない用事があって彼を捜しています。名前はなまじ顔が良いから、こっちの心臓に悪いんだよね。はぁ…。

あ、そこの木陰で昼寝してるの名前だ。まったく、外で寝るなんて風邪引いたらどうするんだろ。とりあえず起こして、

「はぁはぁ。名前のはだけた装束やばい。何だアイツかわいすぎるだろ。普段は委員会とか留三郎、此方も直しといたぞとか格好良く花びら散らしながら言うくせにかわいすぎるだろ。かわいすぎるだろ。あ、うっかり鼻血出てきた。かわいすぎるだろ」


……あれ?何だろう。名前の寄り掛かっている隣の木の辺りに僕、見てはいけないモノを見てしまった気がする。今後の友人関係を見直すようなモノを見た気が…いや、今は名前をとりあえず起こしてあげよう。
ん?今そこの草むら動かなか、

「あぁあ名前先輩なんて無防備な…!これは私に襲えと!襲えと言っていらっしゃるんですか!だって名前先輩が悪いんですよっ!未だに私を雷蔵と間違えて呼んだりして!確かに私は名前先輩の前だと緊張して大人しいいい子になりますが、ああもうそんなのどうでもいい名前先輩かわいい」


……僕が気づいてないだけで、この学園こんなのばっかりなのかなぁ。未来はないのかなぁ。
ああ、何で名前がちょっと寝返り打ったぐらいで悲鳴が上がったんだろう。理解したくない。

にしても、何か変なモノ達見たせいで僕まで名前に話しかけづらくなったんだけど。かと言ってこの空間に名前を一人残していく方が不安だし――

「苗字名前せんぱぁい…!」

しんべヱが現れた。
その元気いっぱいな声で名前が目を覚ます。

うん、これならどう転んでも悪い方向にはいかないだろ……ん?何であの変態二人うずくまってぷるぷるしてるのかな?

「…ん、ああ、しんべヱか。どした?用具関連か?」

自分が今まで変態達に酷い妄想のオカズとして見られていたとは考えもしていないだろう名前は、柔らかい笑顔でしんべヱの名前を呼んだ。

「「…最強の組み合わせだ」」

そしてその朗らかな光景にまったくそぐわない二人の言葉が何故か重なる。意味がわからないけど変態同士通じあっているらしい。名前やしんべヱの為にも、二人仲良く死んでくれないかなぁ…。まだ何か言ってるけど、聞き取れないし。

「お、天使!」
「名前、僕の名前天使じゃないんだけど」

人の話を聞かずに、でも天使だもんなぁとしんべヱと仲良く首を傾げ合う名前に、視界の隅で手首でも切ったのかというぐらいの出血を見た気がした。
保健委員として今まで多くの怪我を見てきたけど、これ程冷たい気持ちになる出血は初めてだ。

「名前、頑張ろうね」
「?おう!伊作は天たまから天使に、俺は忍たまから忍者にな!」

意味がわからないけど、変態に好かれやすい可哀想な名前には、今後さらに優しく接していこうと思う。


50000打リク:夢主に対して変態な食満と鉢屋の二人を冷めた目で見る伊作(杏様へ贈呈)


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