何だろう。前方を行く人物に物凄い違和感を感じるんだけど。え?あれトシだよね?夢とかじゃ無いよね。あ、頬っぺた捻ったら痛い。……うん。あれはトシですね。

ええええええええェ…。

あれ一体どうゆう事ォ…。トシが、トシがちっさい女の子連れて来たぞ。ありえん。

…!ちょっ、待てトシ。そっちは…自分の部屋に連れて行くつもりじゃねーだろうな。トシがロリコンに目覚めてしまった…。


「…ええええ!!」
「うるせーな!」

トシの部屋から突然大きさ声が聞こえた。
待て、早まるな!ハッ、と気付いた時には俺はもう駆け出していた。

「大丈夫か!」
「…!?なんだ近藤さん?」
「トシ、馬鹿野郎!テメェが幾らかロリコンに目覚めたからってなぁ……ん?」

ん?あれ?
二人がポカーンとした目でこちらを見ていた。

「…近藤さん、俺はロリコンじゃねぇ。」
「…。」
「あ、ごめん…。」








「ああ、良いぞってええええ!!?」
「うるせーな!」

トシからなまえちゃんが家が無いこと、一緒に住む事を聞いた。もちろん快諾。
とりあえず思ったのは、え、やっぱりトシってロリコンじゃん!って事かな。

「やっぱり私一人で大丈夫です。」
「何を言ってるんだなまえちゃん!もう俺達は家族さ。さ、パパとお呼び!」

ちら、となまえちゃんを見る。下向いちゃって、かわいい奴め。

「……。」
「近藤さん、なまえが困ってる。」



「あの、心使いとか本当に嬉しかったです。」

なまえが細りと話す。
気を使っているなと思った。

「私は一人で大丈夫ですから。」

予想外のなまえちゃんの返事にトシは苦虫をすり潰した様な顔をしていた。


それでは、とお辞儀してなまえはさっさと部屋を出て行ってしまった。





 

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