「クロってさ、人間にしたら性別は男の子っぽくない?」
「なに言ってんだお前」
名前がボソッと呟いた。
「いや、考えて見てよ。悪魔化した時かっこいいじゃん」
「あぁ、まあな」
「でしょ?」
初めて見た時は大きさにビビったが、使い魔にした今となりゃかわいいもんだ。
「つかなんでこの話題?」「朝起きたら青年になったクロが隣にいた。という夢をみたのさ」
「キモ」
名前の表情が果てしなくキモかった。
人の使い魔で妄想すんな。
「うっせ。だったらボンキュッボンのお姉様だったいいんですかー?」
「はぁっ!?」
………………。
………。
…って!ちょっと想像してしまっただろうが!
あー自分気持ち悪ぃな。
すかさず「今想像したでしょ」とニヤニヤ顔で名前が弄ってきた。うぜー。
「あ、でもクロって獅朗って男の人の使い魔だったんでしょ。」
「ああ。オヤジのこと大好きって…」
ハッ…!
お互いの顔を見合わせる。
大好きってあれか、ち、ちちちゅーしたい的なあれか。クロ、オヤジの話だと目の輝きハンパないよな。
名前も何か思い当たる節があるのか考えている。
「…やっぱクロは人間だと女かもしんねぇ…」
「右に同意」
贔屓だと思うが人間になったらぜってぇクロは美人だ。雪男だってイチコロだぜ。多分な。
するとまた名前が呟く様に言った。
「あ、スレンダー美人だったら萌えね?」
「あーわかるわ」
「どうでもいいけど名前さん達。今授業中だから私語は謹んでね。」
あ、すんません。
雪男の目が恐かった…。
まさに邪推/110815