Garden


To trap memory


根のような機械四肢を伸ばし、天井と床を繋ぐ巨大な「植物」「機械」だ。
枝分かれした根に埋もれながら、
床に近い箇所に人一人を飲み込んでしまう程の大きさを誇る硝子球体があり、
白色に発光する水で満たされている。光は硝子から漏れ、周囲すらも染めるだろう。

球体に触れると、中の液体はごぼりと泡を立て揺れ動き、
「今まで思い出している記憶」を様々な色の変化と共に映し出す。
喜も怒も、哀も楽も。勿論、人や風景も。
見えているのは球体に触れている者のみ。人や物、種族に制限はない。
その中でも最も欲しいと望んだものがあるのなら、球体は透けて貴方の手を受け入れる。
記憶を掴み取れば、それは記憶を閉じ込めた鉱石、宝石として貴方の手の中に。

あくまで記憶を映しているもの・・・失ったり等はしない。
鉱石や宝石は記憶の力を宿し、素材に使用することも、好きに形を整えることも出来る。

周囲の明かりを落とせば、「誰か」の星の記憶が映し出され、周囲に反映される。
プラネタリウムとしても楽しむことが出来るだろう。

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それは何かの種だったか。
種から生まれた何かだったか。

とくん、と一つ、鼓動が聞こえる。・・・気がする。

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