氷る猫の暗躍 | ナノ
04.美化ポスターとか手伝ってみる
【ティオ】
「にゃー、朝いやーん。もっとお布団とランデブーしていたーい」


【ウルフルン】
「起こせっつったのはお前だろが!起きろ!」


【ティオ】
「嫌にゃあああああああああ僕は布団とバンジーロードを歩むんだああああああ!!」


【ウルフルン】
「そのときお前の知り合いの俺はどんな顔すりゃいいんだよ!」




いい加減にしねえと食っちまうぞ!と言われながら布団をひっぺがされた。
敷布団、お前だけが僕のマイワイフ……と呟きながら敷布団に包まろうとしたら首根っこを掴まれ、そのまま持ち上げられた。




【ティオ】
「んもー、乱暴だなぁ」


【ウルフルン】
「お前は理不尽だよ」



最近こいつうまい返しをしてくるから無駄に悔しい。



【ウルフルン】
「ったく……。お前もプリキュアも、手間のかかる奴らだ……」


【ティオ】
「やだー、味方に敵と一括りにされたー」


【ウルフルン】
「日頃の行いを見直すんだな!」



耳元で叫ばれた。
んもー、ウルフルンと同じで聴覚は鋭いんだから、そんな耳元で叫ばれる辛さはわかるはずだろうに。
キンキンする耳を押さえていると、カーンカーンと鉄と鉄がぶつかるような音が聞こえてきた。
丁度機嫌の悪いウルフルンは鬱憤を晴らすように、その音のする方向の部屋へと向かった。僕を引きずりながら。こういうとこ律儀だよね。
丁度その部屋ではアカオーニが鍛冶をしているところだった。刀でも作ってるのかな?



【ウルフルン】
「やっかましいぞ!アカオーニ!」


【アカオーニ】
「俺様の金棒、完成オニ」


【ティオ】
「金棒!?」



え!?今の作業金棒作る作業なの!?明らか刀を打つような作業だったよね、何かを平らにするような作業だったよね!!
絶句する僕を二人はスルーした。というか眼中にない状態。
アカオーニは出来たてホカホカ(誤字ではない)の金棒を担ぎ、



【アカオーニ】
「お前らが役立たずだから、俺が手本を見せてやるオニ」



そういいながら、ノッシノッシと僕らの横を通り過ぎていった。



【ティオ】
「やだ、僕ってばウルフルンと同レベル……!?」


【ウルフルン】
「なんだその心外そうな顔は!こっちの台詞だっつーの!!」



だって僕まだプリキュアと戦った事すらないもの。



【ウルフルン】
「おら、アイツが朝飯用意してるからさっさと食って行っちまえ」


【ティオ】
「もー、まだ朝の七時なのにどうしてそんな活動的なのー?」


【ウルフルン】
「もう朝の七時だろ!お前が寝ぼすけすぎんだよ」


【ティオ】
「時に聞くけど、君たち何時頃から活動してんのさ……?」


【ウルフルン】
「五時だけど」



当たり前みたいにいわれた。こいつら実は良い子だろ。なんて言葉は朝ごはんと一緒に飲み込んだ。美味しかったです。



 
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