【ティオ】
「はい!ワン、トゥー、スリー!」
【星空みゆき】
「全員揃って……五プリキュア!」
【ティオ】
「そこ!腰が甘いぞー!」
【星空みゆき】
「すみませんコーチ!」
【ティオ】
「もっと雅に!なまめかしく!」
【日野あかね】
「なんでなまめかしくする必要があるん!?」
【ティオ】
「サービスだよ言わせんな恥ずかしい!!」
【日野あかね】
「誰にやねんー!!」
【ティオ】
「つべこべ言わず!はいもう一回!」
パンパン手を叩いてリズムを生んでやる。
それにあわせて皆が振り付けどおりに動く。
僕は最後まで見届けると、「うむ」と頷き、
【ティオ】
「うん、ないわ」
【星空みゆき】
「ここまでさせといて!?」
【日野あかね】
「確かに、五プリキュアはないわ……」
【ティオ】
「ていうかこの振り付けに、雅にもなまめかしくにもできる要素なかったわ」
【緑川なお】
「じゃあなんでさせたのさ……」
【ティオ】
「うーん。どうすればできるのかなぁ。もっと、胸をこう――すまん」
【日野あかね】
「おいこらどこ見て言うてんねんどつきまわすぞ」
あかねちゃんがノンブレスで言う。おお怖ぇ怖ぇ。
【青木れいか】
「あの、どうしてティオさんはサービスをさせたいんですか……?」
【ティオ】
「見てる僕が楽しいから」
【日野あかね】
「お前へのサービスかい!」
ダブルピースをしながら言えば、あかねちゃんがどこからともなく取り出したハリセンで僕を頭をフルスイングした。痛い。
そしてあかねちゃんは、手の内のハリセンを驚きの表情で見て、「うち……なんでこんなものを……!?」と驚いていた。無意識とかこっちが驚きだわ。
なんてアホなことをしていると、不意に気配を感じた。
この感じは、バッドエンド空間ができたときと同じものだ。
ああ、マジョリーナがバッドエンド空間を作り出したんかな……。
ポップも同じく気配を察知したようで、「ハッ!!」と驚きの声をあげていた。
【ポップ】
「どこかがバッドエンドにされたでござる…!」
【青木れいか】
「そんなことがわかるんですか?」
【星空みゆき】
「じゃあ行かなきゃ!」
今にも飛び出しそうなみゆきちゃんに、ポップは右手を前に出す事で制止し、
【ポップ】
「ここは本の扉を使うでござる」
【緑川なお】
「本の扉……?」
【ポップ】
「まず、行きたい場所を心に思ってくだされ」
【星空みゆき】
「えっとー……」
行きたい場所っつっても、バッドエンド空間が発生した場所なんて特定できないからなぁ。気配たどればいけるかもしれないけどめんどくさいし。時間かかるし。
なんて思っていると、
【青木れいか】
「皆さんが笑顔を奪われた場所へ……」
そうれいかちゃんが呟いた。
あ、そんな概念的なことでいいの。
【ポップ】
「そしてその本を抜くでござる」
ポップがれいかちゃんに指示をだし、一冊の本を棚から抜かせる。
すると、出来た隙間から光が漏れ出した。
【ポップ】
「左の本を右へ。次に下の本を左へ」
本をスライドさせるたび、カチッと鍵の開くような音がする。
【ポップ】
「最後に上の本を左右に!」
カチャン、と。大きな手ごたえと共に本棚から一斉に光が溢れだした。
【ポップ】
「これで行きたい場所の一番近くの本棚に出るでござる!」
ほほう。これは便利だなぁ……。
この図書館を通して移動すれば交通手段を問わずどこへでも行けるじゃないか!本棚がある場所限定で。
皆が次々光の中へ歩んで行く。
僕は立ち居地的にみゆきちゃんの後ろだったので、自然と一番最後だ。
みゆきちゃんが歩き出したので僕も続く、が。急に動きを止めてしまった。え、なんで?
視線の先を追って見ると、そこにはペンギンが表紙の本が斜めになっていた。
ああ、ペンギンかぁ。ペンギンって北極か南極にいるって聞いたなぁ。北極南極って寒い場所なんでしょ?いいなぁ、一度は行ってみたいと思ってたんだよ……。
【ポップ】
「まずい!!」
【星空みゆき】
「へ?」
【ティオ】
「お?お?」
最初ここへ来た時のように、光の中へ引っ張られるように引きずられる。
そして、僕たちの心が南極へ傾いたまま、光の中へ飛び込んだ。
【黄瀬やよい】
「……あれ?みゆきちゃんとティオちゃんは?」
黄瀬ちゃんがそんな呟きを近所の図書館で呟いている頃、僕とみゆきちゃんは、
【ティオ】
「おお?」
【星空みゆき】
「……およ?」
南極へ、辿り着いていた――
「はい!ワン、トゥー、スリー!」
【星空みゆき】
「全員揃って……五プリキュア!」
【ティオ】
「そこ!腰が甘いぞー!」
【星空みゆき】
「すみませんコーチ!」
【ティオ】
「もっと雅に!なまめかしく!」
【日野あかね】
「なんでなまめかしくする必要があるん!?」
【ティオ】
「サービスだよ言わせんな恥ずかしい!!」
【日野あかね】
「誰にやねんー!!」
【ティオ】
「つべこべ言わず!はいもう一回!」
パンパン手を叩いてリズムを生んでやる。
それにあわせて皆が振り付けどおりに動く。
僕は最後まで見届けると、「うむ」と頷き、
【ティオ】
「うん、ないわ」
【星空みゆき】
「ここまでさせといて!?」
【日野あかね】
「確かに、五プリキュアはないわ……」
【ティオ】
「ていうかこの振り付けに、雅にもなまめかしくにもできる要素なかったわ」
【緑川なお】
「じゃあなんでさせたのさ……」
【ティオ】
「うーん。どうすればできるのかなぁ。もっと、胸をこう――すまん」
【日野あかね】
「おいこらどこ見て言うてんねんどつきまわすぞ」
あかねちゃんがノンブレスで言う。おお怖ぇ怖ぇ。
【青木れいか】
「あの、どうしてティオさんはサービスをさせたいんですか……?」
【ティオ】
「見てる僕が楽しいから」
【日野あかね】
「お前へのサービスかい!」
ダブルピースをしながら言えば、あかねちゃんがどこからともなく取り出したハリセンで僕を頭をフルスイングした。痛い。
そしてあかねちゃんは、手の内のハリセンを驚きの表情で見て、「うち……なんでこんなものを……!?」と驚いていた。無意識とかこっちが驚きだわ。
なんてアホなことをしていると、不意に気配を感じた。
この感じは、バッドエンド空間ができたときと同じものだ。
ああ、マジョリーナがバッドエンド空間を作り出したんかな……。
ポップも同じく気配を察知したようで、「ハッ!!」と驚きの声をあげていた。
【ポップ】
「どこかがバッドエンドにされたでござる…!」
【青木れいか】
「そんなことがわかるんですか?」
【星空みゆき】
「じゃあ行かなきゃ!」
今にも飛び出しそうなみゆきちゃんに、ポップは右手を前に出す事で制止し、
【ポップ】
「ここは本の扉を使うでござる」
【緑川なお】
「本の扉……?」
【ポップ】
「まず、行きたい場所を心に思ってくだされ」
【星空みゆき】
「えっとー……」
行きたい場所っつっても、バッドエンド空間が発生した場所なんて特定できないからなぁ。気配たどればいけるかもしれないけどめんどくさいし。時間かかるし。
なんて思っていると、
【青木れいか】
「皆さんが笑顔を奪われた場所へ……」
そうれいかちゃんが呟いた。
あ、そんな概念的なことでいいの。
【ポップ】
「そしてその本を抜くでござる」
ポップがれいかちゃんに指示をだし、一冊の本を棚から抜かせる。
すると、出来た隙間から光が漏れ出した。
【ポップ】
「左の本を右へ。次に下の本を左へ」
本をスライドさせるたび、カチッと鍵の開くような音がする。
【ポップ】
「最後に上の本を左右に!」
カチャン、と。大きな手ごたえと共に本棚から一斉に光が溢れだした。
【ポップ】
「これで行きたい場所の一番近くの本棚に出るでござる!」
ほほう。これは便利だなぁ……。
この図書館を通して移動すれば交通手段を問わずどこへでも行けるじゃないか!本棚がある場所限定で。
皆が次々光の中へ歩んで行く。
僕は立ち居地的にみゆきちゃんの後ろだったので、自然と一番最後だ。
みゆきちゃんが歩き出したので僕も続く、が。急に動きを止めてしまった。え、なんで?
視線の先を追って見ると、そこにはペンギンが表紙の本が斜めになっていた。
ああ、ペンギンかぁ。ペンギンって北極か南極にいるって聞いたなぁ。北極南極って寒い場所なんでしょ?いいなぁ、一度は行ってみたいと思ってたんだよ……。
【ポップ】
「まずい!!」
【星空みゆき】
「へ?」
【ティオ】
「お?お?」
最初ここへ来た時のように、光の中へ引っ張られるように引きずられる。
そして、僕たちの心が南極へ傾いたまま、光の中へ飛び込んだ。
【黄瀬やよい】
「……あれ?みゆきちゃんとティオちゃんは?」
黄瀬ちゃんがそんな呟きを近所の図書館で呟いている頃、僕とみゆきちゃんは、
【ティオ】
「おお?」
【星空みゆき】
「……およ?」
南極へ、辿り着いていた――