綺麗に解されたおかげで、サクサク食事も済んだ。
流し台で食べ終えた食器を洗い、乾いたタオルで拭いて食器棚に戻す。
そういえば、僕がこの王国に来たとき、食器棚なんて置いてなかったなぁ。ないと不便だと言ってジョーカーを説得し、共にリサイクルショップとかでよく探したものだ。なんだか懐かしい。
そんな懐かしい気持ちを抱きながら皆のところへ戻れば、それぞれがお手玉をしたり、ババ抜きを再開したりと、時間を潰していた。
彼らは僕が食べ終わるまで待っててくれたのだ。
何度か作戦会議を再開しようとしていたが、どうやら僕の食事風景が気になりそうする雰囲気にならなかったらしい。なかなかの過保護だと思う。
勿論「気にするな」と言ったのだが、「前衛的すぎて無理」と言われた。僕はそんな魚食べるの下手かね。と聞けば「うん」と真顔で頷かれた。
ここまで断言されちゃ返す言葉もない。
だから僕はなるべく早くに食事を済ませ、現在に至る。
時々「よく噛まねえと消化に悪いぞ」とか「ほらぁそんな急ぐからのどに詰まらせるんですよぉ?」とか小言を言われ、「大丈夫オニか!」と馬鹿力で背中を叩かれ、「仮にも女の子に何するだわさ!ほぉら、マジョリーナ様特性ジュースはいかがかなぁ?」と怪しいにも程がある飲み物を渡されたりした(もちろんウルフルンの口に流し込んだ。しばらくビクンビクンしてた)。
こんなに急いでるのは誰のためだと思ってるんだかまったくー。
【ジョーカー】
「終わりましたぁ?」
【ティオ】
「ごちそうさまでっす!」
【ジョーカー】
「はぁい、お粗末さまでぇす!」
三つの玉をお手玉しながら答えるジョーカー。
ちなみに、毎日の食事とお弁当は彼がやってくれてる。
最初のころの料理の腕は、現代アートの僕といい勝負だったのにいつの間にかこんなに上達していた。先日彼の部屋に遊びにいったとき、本棚の一角に料理本を発見したときは何とも言えない気持ちになった。
そんな彼はお手玉の手を休めず、皆に語りかける。
【ジョーカー】
「そうそう、ティオさんから頂いた、グレィトな情報があるんですよぉ!」
お手玉の手を止め、綺麗に受け止める。
そうして手で包み込み、ピンク、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー。五色のカラーボールを出した。手品だーすげー。
【ジョーカー】
「プリキュアは全部でファーイブ。五人だけなんですって!」
楽しそうに告げるジョーカー。
それに対し、
【アカオーニ】
「ふん!たった五人かオニ!」
【マジョリーナ】
「百人いようが一ひねりだわさ」
【ウルフルン】
「俺は千人でも構わねぇぜ!」
一人相手でも手こずるお前らがなにを言うか。
グッとこらえた。落ち着いてティオ。大人になるのよ。
【ジョーカー】
「流石偉大なるさんかぁーんぶっ!ワンダフォー!!」
ジョーカーは一人でクルクル回ったり天を指さしたり、なんか楽しそうだった。一人でなにしてんだというつっこみは飲み込んだ。
そんな中、ダァン!と机を叩き付ける音が響いた。
見てみると、マジョリーナがテーブルに揃いのカードを叩き付けていた。
【マジョリーナ】
「上がりだわさ」
「(;゚Д゚)ええええええ」と驚いている二人をおいて「今日は私がいかせてもらうだわさ!」とマジョリーナは言う。
この勝利に何も言う事はできず、二人は「(´・ω・)ショボーン」していた。
高笑いしながらほうきにまたがって飛んでいくマジョリーナの姿を、ジョーカーと共に見送った。
ジョーカーほどハイテンションでは見送ることはできなかったが、ちゃんと見送ったことを評価してほしい。だって無理だってあのテンション。無理無理。
【ジョーカー】
「そういえばティオさぁん、お時間はだーいじょーぶですかぁ?」
【ティオ】
「早ね早起き徹底しすぎて体内時計狂ってないよね?まだ九時はn――ンゴパッ」
待ち合わせは十時。僕は朝ごはんを食べただけでパジャマ姿だ。準備もろもろを考えたら時間的にやばい。やばい(大事なことなので二回言いました)。
【ジョーカー】
「乙女にあるまじき悲鳴ですねぇ……ちょっと引いたんですけど」
【ティオ】
「ジョーカーからすら引かれるとか傷つく」
【ジョーカー】
「今の言葉に私も傷つきました」
【ティオ】
「そんなことより準備しないとやばばば!」
【ジョーカー】
「あっ、そんなことよりとか言いましたね!ひどぉい!ますます傷ついたんですけどぉ!」
【ティオ】
「うっせならメンスリでもぬっとけ!それかつばでも吐きかけとけよ!」
【ジョーカー】
「え!?どこに!?」
【ティオ】
「なんならアカオーニにつば吐きかけてもらう?」
【アカオーニ】
「ジョーカー怪我したオニか?待ってるオニ、今溜めるオニ」
【ジョーカー】
「いやあああああああいいですそんなお構いなくううううう!!」
【ウルフルン】
「アカオーニスタンバったぞー」
【ジョーカー】
「ちょっ、やめ」
いやあああああああ!!というジョーカーの金切り声のような悲鳴が聞こえる。
やっぱ仲いいよなあいつら。
でもつばはばっちいからやめてあげればよかったかなとも思った。
流し台で食べ終えた食器を洗い、乾いたタオルで拭いて食器棚に戻す。
そういえば、僕がこの王国に来たとき、食器棚なんて置いてなかったなぁ。ないと不便だと言ってジョーカーを説得し、共にリサイクルショップとかでよく探したものだ。なんだか懐かしい。
そんな懐かしい気持ちを抱きながら皆のところへ戻れば、それぞれがお手玉をしたり、ババ抜きを再開したりと、時間を潰していた。
彼らは僕が食べ終わるまで待っててくれたのだ。
何度か作戦会議を再開しようとしていたが、どうやら僕の食事風景が気になりそうする雰囲気にならなかったらしい。なかなかの過保護だと思う。
勿論「気にするな」と言ったのだが、「前衛的すぎて無理」と言われた。僕はそんな魚食べるの下手かね。と聞けば「うん」と真顔で頷かれた。
ここまで断言されちゃ返す言葉もない。
だから僕はなるべく早くに食事を済ませ、現在に至る。
時々「よく噛まねえと消化に悪いぞ」とか「ほらぁそんな急ぐからのどに詰まらせるんですよぉ?」とか小言を言われ、「大丈夫オニか!」と馬鹿力で背中を叩かれ、「仮にも女の子に何するだわさ!ほぉら、マジョリーナ様特性ジュースはいかがかなぁ?」と怪しいにも程がある飲み物を渡されたりした(もちろんウルフルンの口に流し込んだ。しばらくビクンビクンしてた)。
こんなに急いでるのは誰のためだと思ってるんだかまったくー。
【ジョーカー】
「終わりましたぁ?」
【ティオ】
「ごちそうさまでっす!」
【ジョーカー】
「はぁい、お粗末さまでぇす!」
三つの玉をお手玉しながら答えるジョーカー。
ちなみに、毎日の食事とお弁当は彼がやってくれてる。
最初のころの料理の腕は、現代アートの僕といい勝負だったのにいつの間にかこんなに上達していた。先日彼の部屋に遊びにいったとき、本棚の一角に料理本を発見したときは何とも言えない気持ちになった。
そんな彼はお手玉の手を休めず、皆に語りかける。
【ジョーカー】
「そうそう、ティオさんから頂いた、グレィトな情報があるんですよぉ!」
お手玉の手を止め、綺麗に受け止める。
そうして手で包み込み、ピンク、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー。五色のカラーボールを出した。手品だーすげー。
【ジョーカー】
「プリキュアは全部でファーイブ。五人だけなんですって!」
楽しそうに告げるジョーカー。
それに対し、
【アカオーニ】
「ふん!たった五人かオニ!」
【マジョリーナ】
「百人いようが一ひねりだわさ」
【ウルフルン】
「俺は千人でも構わねぇぜ!」
一人相手でも手こずるお前らがなにを言うか。
グッとこらえた。落ち着いてティオ。大人になるのよ。
【ジョーカー】
「流石偉大なるさんかぁーんぶっ!ワンダフォー!!」
ジョーカーは一人でクルクル回ったり天を指さしたり、なんか楽しそうだった。一人でなにしてんだというつっこみは飲み込んだ。
そんな中、ダァン!と机を叩き付ける音が響いた。
見てみると、マジョリーナがテーブルに揃いのカードを叩き付けていた。
【マジョリーナ】
「上がりだわさ」
「(;゚Д゚)ええええええ」と驚いている二人をおいて「今日は私がいかせてもらうだわさ!」とマジョリーナは言う。
この勝利に何も言う事はできず、二人は「(´・ω・)ショボーン」していた。
高笑いしながらほうきにまたがって飛んでいくマジョリーナの姿を、ジョーカーと共に見送った。
ジョーカーほどハイテンションでは見送ることはできなかったが、ちゃんと見送ったことを評価してほしい。だって無理だってあのテンション。無理無理。
【ジョーカー】
「そういえばティオさぁん、お時間はだーいじょーぶですかぁ?」
【ティオ】
「早ね早起き徹底しすぎて体内時計狂ってないよね?まだ九時はn――ンゴパッ」
待ち合わせは十時。僕は朝ごはんを食べただけでパジャマ姿だ。準備もろもろを考えたら時間的にやばい。やばい(大事なことなので二回言いました)。
【ジョーカー】
「乙女にあるまじき悲鳴ですねぇ……ちょっと引いたんですけど」
【ティオ】
「ジョーカーからすら引かれるとか傷つく」
【ジョーカー】
「今の言葉に私も傷つきました」
【ティオ】
「そんなことより準備しないとやばばば!」
【ジョーカー】
「あっ、そんなことよりとか言いましたね!ひどぉい!ますます傷ついたんですけどぉ!」
【ティオ】
「うっせならメンスリでもぬっとけ!それかつばでも吐きかけとけよ!」
【ジョーカー】
「え!?どこに!?」
【ティオ】
「なんならアカオーニにつば吐きかけてもらう?」
【アカオーニ】
「ジョーカー怪我したオニか?待ってるオニ、今溜めるオニ」
【ジョーカー】
「いやあああああああいいですそんなお構いなくううううう!!」
【ウルフルン】
「アカオーニスタンバったぞー」
【ジョーカー】
「ちょっ、やめ」
いやあああああああ!!というジョーカーの金切り声のような悲鳴が聞こえる。
やっぱ仲いいよなあいつら。
でもつばはばっちいからやめてあげればよかったかなとも思った。