part28
「あ、ブルー、オレンジ」
テストをこなしていると、見知った二人を見かけた。
多分これが最後、かな。
確信はないけど、なんとなくそんな気がした。
「やっほー」
手を振って挨拶すると、二人とも手を振り返してくれた。
目も細めて、笑っているように見える。
そんな二人に近づいて、抱きしめた。
二人は驚いたのか腕の中でわたわたしている。
なんだかおかしくて「ブッ」と吹き出した。
「ごめんごめん、ついね」
笑ったことが遺憾だったのか、抗議してくる。
「……俺、二人に会えてよかったよ。助けてもらったし、話し相手にもなってもらった。二人になんにもお返しなんてできなかったけど、……ありがとう」
だから、バイバイ。
そう言って離れれば、二人とも呆然と俺を見送った。
もちろん二人の事も大好きだよ!家族だもの!
(それじゃあ、挨拶も済んだし)
(会いにいくからね、GLaDOS)