人でなしの恋 | ナノ


part24

「…………GLaDOS、大変だ……」


【? どうしました?傷口でも開きましたか!?】


「暇だ……」


【殴ってやりたい……今この怒りをあなたにぶつけてやりたい……!!】


「ごめんGLaDOS無駄な電気使わせて……でも大変なんだ…緊急事態並みに暇なんだ……」


【あなたが健康体なら殴り倒してます】


「だろうね、いつもの俺なら今頃君にどつきまわされてる」


【……いつものあなたならば今頃発狂したかのように叫びまわっているのに】


「そうなんだよねー、叫ぶと腹の傷が痛くてさ。思った以上に重傷だったんだね」


【何度も申し上げているでしょう。あなたは重傷なんです】


「そうだね。うん。……あとさ」


【今度はなんです?】


「人間って一日の遅れを取り戻すのに三日は掛かるっていうじゃん。これで体力落ちたら嫌だなぁ」


【なら一日でも早く完治してください。こうしている間にもあなたのテストは溜まる一方ですよ】


「なにそれこわい。よし、俺頑張って治す」


【ええ、待ってます。さぁ、安静にお休みください】




壁からのびたアームが掛け布団をつまんで、俺の肩下まで引き寄せてくれた。
なんだかそれが、まるで母親みたいな仕草で、すごく愛おしかった。





Aperture Science の科学力なめてたらあかんよ。この重傷も三日程度で治るし!





(すごいね!三日もしたらほぼ完治だよ!)
(おめでとうございます。では、早速テストをしましょう)
(おー!)

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