「と、とにかく俺の意見は変わらないからな。次にマネージャーさんとかが黄瀬の部屋に来る時までには絶対全部片づけておけよ」
 
 かなり強引ではあるが。これで話は終わりだ、というように俺はソファから立ち上がった。そして、逃げるように自分の部屋へと向かおうとした。の、だが。
 




「え、でも既にこの間マネージャーさん俺の部屋来ましたよ」
 




 ………爆弾を投下された気がした。
 






「え、は、黄瀬、どういうこと?え、あの俺の写真だらけの部屋にマネージャーさん入れたわけ?」
「まぁ、そうっスね!!」
「嬉しそうに言うなよ!?」
 
 待って、俺まだマネージャーさんと一回も顔合わせたことないんだけど。これ、かなり変なイメージ持たれたよね?あんな際どい写真ばっかりなんだよ?絶対ばったり会っちゃったりしたら気まずいやつだよね?!
 これは本気で二度と外歩けないな……。
 そう確信して俺は乾いた笑いを零した。さよなら平穏な日々……。
 

「そうそう、伊月さんのその写真、マネージャーさんすごい食い入るように見てましたよ」
「やめて、俺の心の傷を抉ろうとするのはやめて……」
「そしたらマネージャーさん、伊月さんのこと気に入っちゃったみたいで。まだどこの事務所にも所属してないなら、社長さんに伊月さんの写真持って行ってみたらどうかって言われたんスよ」
「……え」
「んで、持って行ってみたらなんと社長さんまで伊月さんのこと気に入っちゃったらしいんスよね!!」
 
 一気に話されて、俺の頭は全くついていけてない。
 
「えっと、それは、つまり……?」
 

 恐る恐る問いかける。すると黄瀬は、十分に間を開けて、にんまりと笑って。
 
 
 











「一緒にお仕事しましょう、伊月さん」












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黄瀬誕2014


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