小噺 | ナノ


二つ名



「やっぱりアイドルも登場は派手目に行かなきゃいけないと思うんだ」

「何をいきなり」

「藪から棒だな」

「そこであたしは考えた」

「誰も頼んでいませんが」

「『なんかこう、二つ名呼びながら入ればかっこよくね!?』と」

「なんつーか、中二病って言うんだっけこれ」

「どんなのを考えたんですか〜?」

「ふっふっふ、それを今から発表するのだよ!」

「レディ、マイクを貸そう」

「レンはなんでそんなもの持ってんだよ」

「じゃじゃーん、じゃかじゃん。赤コーナー!!“Let's enjoy music!!”一十木音也ぁぁぁぁぁ!!」

「お、意外と普通だ」

「よかったよかった」

「続きまして青コーナー、“色即是空空即是色”聖川真斗ぉぉぉぉ!!」

「…………ん?」

「仏教じゃなかったらごめんねまーさま。お次は黄色コーナー!!」

「そんなコーナーあんのか?」

「初めて聞きますね」

「“最凶のパティシエアイドル”四ノ宮那月ぃぃぃぃ!!」

「わあ、かっこいいです」

「キョウの字が変に聞こえたのは俺だけかな」

「盛り上がってきたぜい!黒コーナーッ、“ぼっちだにゃー”一ノ瀬トキヤぁぁぁぁぁ!!」

「……喧嘩なら買いますよ、表へ出ましょうか」

「イッチー、クールを保とう」

「さらにさらに、橙コーナーッ!!“先天性色惚け症候群”神宮寺レンーー!!」

「まあ、これは…」

「あながち間違っちゃねえな」

「どうしてみんな納得するような顔をしているんだろう」

「最後にぃ、ピンクコーナー!!」

「だからどーして俺がピンクなんだよ!」

「可愛いからさ。ピンクコーナー、“成長期なんてなかった”来栖翔ぅぅぅぅ!!」

「こっ、これから来るんだよ!!」

「あー、それも…」

「ふむ」

「翔ちゃん可愛いです〜っ」

「やーめーろっ!」

「結局、まともなのは音也と神宮寺だけか」

「どやぁ」

「やっぱり表へ出ましょうか」

「ごめんなさい」




神宮寺さんのが真っ先に出てきた。まーさまはインスピレーション。お気に入りは翔ちゃん。
何か面白い二つ名を思いついたら是非教えていただきたいですw






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bkm



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