小噺 | ナノ


姫路城



「…ねえ…」

「ん?」

「どうしたのじゃ、明久」

「僕…凄いことに気づいちゃったんだけど…」

「言ってごらん」

「うん、あのね」

「うんうん」

「もし姫路さんの家がお城だったら」

「……はあ」

「一瞬でオチが分かってしまったこと、悲しむべきかの?」

「分かんなかったら悲しめばいいよ」

「そんなもん分からねー奴は明久以下ってことになるからな」

「雄二」

「わり、諸事情で遅れた」

「翔子ちゃんか」

「…まあな」

「いいじゃん、あんなに可愛くて頭よくて可愛くて」

「ノーコメントだ」

「うちの上位陣は美人ばっかだよね。秀吉のお姉さんとか」

「その言葉、伝えておくぞ」

「…あのー」

「何、明久」

「僕の発見、聞いてくれないの?」

「もうその話は終わったことなんだよ」

「時代に追いつけ、明久」

「あれ!?今日は僕こうやってバカ扱いされるはずじゃなかったのに!?」

「予定になくともバカにされる、それが本物のバカってことだな」

「キングオブバカって名称を授けようじゃないか」

「キング…!」

「明久よ、何故嬉しそうなのじゃ…」






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