小噺 | ナノ


パッキー



「翔ちゃん、今日は何の日でしょう」

「あー知ってる、パッキーの日だろ?」

「ぶぶー、正解は」

「なんだよ、やっぱパッキーじゃん」

「こーひて」

「ん?口にくわえて?」

「もにょもにょ」

「両手にパッキー構えて」

「『ほいいり!』」

「いや、通じねえ」

「『ゆんいょううゅ、あいゅや!』」

「欠片も伝わらねえ!」

「『やん・いぇん・え・いぁい!』」

「中国語みたいだな」

「んぅぅ…」

「もらい」

「んっ…あ、取られた」

「美味い美味い」

「何でわかんないの」

「と言われてもな」

「今日だよ今日」

「だから、パッキーの日だろ?」

「そんな露骨な営業戦略になんて誰が乗るもんですか」

「じゃあなんだよ」

「決まってるでしょ!三刀流の海賊剣士の誕生日!」

「ああ…さっきのはそれか」

「わかりやすいように技名叫んだのに…」

「発音できてなかったけどな」

「ふふ…おめでとう…」

「なあ、もう一本」

「あーん」

「ん」

「なんか動物の餌やりみたい」

「お前になら、飼われてもいいな」

「あ、あたしはヒトヒトトナカイしか飼う気無いんで」

「…え、これって失恋?」

「まさか、好きよん翔ちゃん」

「よかった」








ゾロ、誕生日おめでとー!
一応パッキーと表記。






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bkm



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