小噺 | ナノ


霧島さんはぴば



「雄二、お客さんだよ」

「居留守を頼む」

「あはは、ダメだよ雄二。だって相手は」

「雄二がいることぐらい気配でわかる」

「しょっ、翔子!?お前今パーティー中じゃ」

「雄二がいなかった」

「当たり前だお前の両親に会う気なんか痛い痛い痛い刺さる刺さる!」

「うわあ、何の躊躇もなく目を狙ったよ霧島さん」

「…さすが」

「行こう、雄二」

「だから行く気はねえ!」

「駄目」

「行ってあげればいいじゃない雄二」

「お前、俺が戻ってこれないことわかって言ってんだろ…!」

「ははは、リア充はくたばれっ!」

「明久よ、お主もかなり…」

「ん?」

「いや」

「雄二、どうしても駄目?」

「ダメだ」

「…なら、雄二が十八歳になったら迎えに来て」

「行かん!」

「私、もう年齢の問題、クリアしたから」

「知らん!」

「クリアしてなくても捺印させようとしてたよね」

「さすがは霧島じゃ」

「…戻らなきゃ」

「おー、帰れ帰れ」

「…雄二」

「あ?」

「…なんでもない」

「…はあ」

「…じゃ」

「翔子」

「……」

「その、なんだ」

「ムッツリーニ、照れてる雄二の撮影」

「…男を撮る趣味はない」

「ワシはどうなるんじゃ」

「外野うるせーぞ!…その、」

「…雄二」

「た、誕生日、おめでとう」

「…ありがとう、愛してる」

「…撮った?」

「…もちろん」

「貸せ」

「「ああっ」」

「ふふ、青春じゃのう」




HAPPY BIRTHDAY 霧島さん!






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bkm



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