小噺 | ナノ


照れ財前



「おやつにたこ焼き買うてきたでー感謝しいやー」

「…ちょお待たんかい先輩」

「何や財前」

「今日のおやつはぜんざいちゅう話やないですか!」

「ぷぷー、それはアレか、謙也の真似か」

「アホぬかさんといて下さい。サーブで沈めたりましょうか」

「ごめんなさい」

「なんでたこ焼きなんスか」

「やって金ちゃんがたこ焼きがええて」

「俺はぜんざいがええねん!」

「せやかて、もう買ってきてもうたし」

「あかん!今日はぜんざいや!」

「何や、自分ガキかいな」

「先輩、ここ一週間ずっとたこ焼きやないですか」

「やって金ちゃんが」

「俺より遠山がええんスか」

「そうは言っとらん」

「じゃあ、俺の頼みも聞いてくれるん?」

「お…おん。何や今日の財前素直過ぎてキモイねんけど」

「じゃあ部活終わったら行きましょか」

「は、どこへや?」

「アホちゃいますか。ぜんざい屋に決まってますやん」

「ええ、今日見たいアニメあんねん」

「奢ってくださいね」

「無視か、こら」

「楽しみにしてますから、帰り」

「…まあ、ええか」

「何をにやにやしとるんスか」

「いっつも素直な財前ならかわええねんけどなーって」

「なっ…やっぱ沈めたりますわ」

「(照れよるわ、意外や)」






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bkm



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