小噺 | ナノ


太陽



「青い空!白い雲!飛ぶ大鷲!」

「鷲なんているか?」

「見えませんけどね」

「こんな良き日には何をすべきか、わかるだろう諸君!」

「大佐とでも呼ばれたいんですか、その口調」

「昨日軍隊マンガ読んでたな」

「俺のすることは、天気の善し悪しに関わらず、いつも同じだけどね」

「どこから湧きやがった、レン」

「ほう。言ってみろ」

「可愛いレディと愛を育むのさ」

「キモい。次!」

「一刀両断ですか」

「一ノ瀬、言ってみろ」

「私ですか?そうですね、こんなに太陽が照りつけていますから」

「ふむふむ」

「日焼け止めを塗りますね」

「女々しいわ!」

「UVカットですよ?」

「だからなんだよ」

「最後、来栖!」

「ええっと…サッカーだな、やっぱ」

「その答えは少年らしくてとても可愛いんだけど」

「可愛い言うな」

「誰もわからんかなあ…太陽ってのはいい着眼なんだけどなあ…」

「太陽かい?」

「わかりました。布団を干す、これでしょう」

「おかんは黙っとれ」

「んー、ひなたぼっこ、とか」

「…翔ちゃん…!」

「ん?」

「大正解っ!」

「お、まじ?」

「それじゃ、ひなたぼっこにレッツゴー!」

「あ、ちょ、待てって、引っ張んな!」

「二人とも、日焼け止めはいりませんか?」

「「いらん!」」






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bkm



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