「ただいま、絢理」
「あ、おかえり」
ソファでバラエティ番組を観ていた絢理を後ろから抱きしめると、絢理は顔だけ振り返ってまっすぐ俺を見据えてきた。
うん、今日も可愛い。
「いい子にしてた? 絢理」
「たぶん」
「そっか」
絢理の隣に移動してソファに座って、絢理を膝の上に乗せる。
もう慣れたのか抵抗はされなかった。
はじめの頃は嫌だってすぐに逃げ出したのにな……可愛かったな。
なんて思いながら絢理を反転させて向き合うように膝の上に座らせる。
「絢理、おかえりのちゅーは?」
少し上にある絢理の顔を見て微笑むと、絢理はちゅっと触れるだけの可愛らしいキスをしてきた。
……これで終わりなんて寂しい
そう思って俺は絢理の首の後ろに手を回して引き寄せて何度も啄むキスをして見つめて、目が合ったら見せつけるように舌を絡ませてキスをしていく。
「はぅ、んっ」
「ん……」
俺の舌から逃げようとして動き回る絢理の舌を絡め取って、絢理の弱い部分を舌で撫ぜる。
ビクビクッと震える絢理は、俺の肩をぎゅっと握りしめて訴えてくる。
かわいいな、なんて思いながら仕方なく離してあげると、絢理はドンと俺の肩を叩いた。
「ばか」
「絢理が可愛かったからつい」
「もう知らないっ」
そう言って、俺の膝から降りようとする絢理の腰を引き寄せて密着させるとまたキスをする。
今度は嫌だと抵抗してもやめない。
ちょっと意地悪したくなっちゃった。
絢理が抵抗してきても無視して貪り続けると、次第に絢理の力が抜けていって俺にもたれ掛かってきた。
あとちょっと、かな。
絢理の口の中で弱い上顎や舌の下辺りを重点的に攻めると、絢理は縋るように首に腕を回してきた。
うん、これを待ってた。
そしてゆっくり離すと、絢理はくたっと俺にもたれ掛かってはぁはぁと荒い息をもらす。
「これでおしまいにする?」
そう聞くと、絢理は首を横に振る。
もっと先までヤる?なんて聞けばコクンと頷いた絢理を抱き上げて、俺は寝室に向かう。
仕事のあとだとか関係なく、絢理を可愛がれるなら時間は関係ないと思ってる。
だから、俺はゆっくりと絢理をベッドの上におろした。