13.アイスクリームを食べる 


「アイス、食べる?」
「うん」


ゆーあと遊園地に来て、アイスクリームを売ってる店を見つけて聞かれて頷くと、ゆーあは待っててって言って買いに行った。
でも、人が多いからなんだか1人で待ってるのが怖くてゆーあの隣に並んで服をぎゅっと握った。


「ん?…クスッ 待ってたら良かったのに」
「なんか…怖かった」
「そっか……ごめんね」


くしゃくしゃいつもみたいに撫でてくれて、ちょっと安心する。
ゆーあが出来上がったアイスクリームを受け取って俺にバニラかチョコかどっちが食べたいか選ばせてくれた。


「バニラがいい」
「はいどうぞ」


俺にバニラの方を渡してチョコアイスを食べるゆーあを見つめてたら目が合って、ゆーあはクスッて笑ってまだ一口も食べてない俺のバニラアイスをパクっと食べて微笑んだ。


「早く食べないと溶けるよ」
「わ、分かってるし」
「ならいいけど」


また自分のアイスを食べ出したゆーあをまたぼーっと見つめる。

食べてるところなんてあんまり見ないから分からなかったけど、ゆーあって最後まで見ながら食べてるから伏し目がちになってなんかエロい…
ベロが赤いし、あのベロが俺の身体を舐めてるんだって思ったらゾクゾクしてきちゃって慌てて目をそらして溶けかけてきたアイスを食べた。


「健斗、チョコ食べる?」
「ん…食べたい」
「はい」


口元に差し出されたチョコアイスをパクっと食べる。
バニラとチョコがいい感じに口の中で混ざって美味しい……


「美味しい?」
「うん」


ゆーあに尋ねられて素直に頷くとまたくしゃくしゃ撫でられて頭にキスされた。


「ここっ、外…!」
「誰も見てないよ」
「で、でも…」


もし見られてたら、なんて思った怖くて震えが止まらなくなる。
口にキスされたわけじゃないけど、怖くて怖くて震える。

「大丈夫だから……ごめんね、健斗」なんて言って俺をいつもみたいに抱きしめてくれるゆーあ。
外、なのに……って言いたいけど、それよりも安心しちゃって縋りつく。


「落ち着いたらちょっと早いけど帰ろうか」
「ん……でも、ゆーあ…いいの?」
「家に帰ってゆっくりしよう? いや?」


俺を落ち着かせるようにくしゃくしゃ撫でてくれるゆーあ。
ゆーあに、俺から出来ること……
そう考えて首を振って見上げてちゅって一瞬だけキスした。


「……帰ろ//」
「ん、そうだね」


恥ずかしくて顔上げられないけど、チラッと見たときのゆーあの顔、嬉しそうだった。
よかった……


ー To be continues ー


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