相変わらずのキミ (颯真×莉音) ー 颯真が部屋に戻ると莉音が颯真のTシャツを着てベッドに寝そべっていた ー ベッドの上にうつ伏せになって寝そべり、膝を曲げて足を立てて携帯を弄っていた莉音。 そんな莉音の首元はシャツが下がって肩が見えており、裾からは白くて細い足が伸びていた。 扉の前で立ち止まっていた颯真はベッドまで足を進め、端に腰かけると莉音の首元の服を直した。すると、今まで携帯に向けていた視線を颯真に向けた莉音。 「服着ておいてとは言ったけど、なんでそれ?」 「……ダメ?」 「ダメとは言ってないだろ」 顔を覆うほど長い莉音の前髪を耳にかけてあげながら言う颯真。それにより、今まで隠れていた莉音の目が露わになった。 「下着着てるから大丈夫」 「そういう問題じゃないだろ」 「ならどういう問題?」 「はぁ……莉音ちょっと目の前に立って」 颯真に促されるままベッドからおりて立ち、手を引く颯真に導かれるまま目の前に立った莉音。首元からは鎖骨と谷間が覗き、本来半袖のハズだが七分丈になり、ほぼギリギリで隠れている脚は、少しでも動けば見えそうな丈になっていた。 「……エロっ(見えそうで見えないとかエロすぎ)」 「やっぱり大きいね…颯真のTシャツ。ワンピースみたい」 裾を引っ張ったり摘んだりして言う莉音は、颯真の言葉を聞いているのかいないのか平然と言ってのけた。 「莉音、あんま引っ張ると見えるからダメ」 裾を弄る莉音の手を取って言った颯真をキョトンと見つめる莉音を引き寄せて自分の膝の上に座らせた颯真は、逃げないように莉音の腰に腕を回した。 「颯真…?」 「あまり可愛いことしてると俺、理性もたなくなるんだけど」 「ごめん?」 はぁ…とため息を吐いた颯真は莉音を引き寄せると、ちゅっと軽く触れるだけのキスをした。 颯真がゆっくり顔を離すと、莉音は呆気にとられた顔で頬を少しだけ赤らめていた。 「クスッ…(やっぱり莉音可愛い)」 「そう、ま…?」 「莉音、着替えさせてあげるから着替えよ?」 「……なんで?」 我に返った莉音は不思議そうな顔で颯真を見つめ、いつものトーンで聞き返す。 そんな莉音に、颯真は少しだけ残念に思っていた。 「エロいから」 「ふーん」 「はぁ……」 相変わらずな莉音にまたため息を吐いた颯真だった。 それから着替えたかは2人だけしか知らないお話。 ー END ー [7/16] |