短めの噺 | ナノ




もう嫌だ (宏斗×和泉)

会社で、取引先で宏斗の事を聞くと嬉しくなる
格好良いよねとか優しいよねとか
将来有望だとか
自分の恋人を褒められて嬉しくない人なんていないと思う
だけど嬉しくなる反面、僕なんかで良いのかなって思って悲しくなる

それに最近、宏斗の機嫌も悪くてストレスが溜まってるみたいで毎日毎日犯されるみたいに抱かれてる
……僕、本当に宏斗と居て良いのかな?
大好きだけど、宏斗に好きだなんて言われた事ないし
キスもえっちもするけど宏斗にしたら性欲処理なんだろうなって…
宏斗は僕じゃなくても良いのかなって
そう考えると、泣きたくなって宏斗に抱きつきたくなった
安心…したかった
ずっと宏斗の側にいて良いんだって
好きでいて良いんだって思いたかった


休みの日、昨日の夜 散々突かれて果てて落ちて起きたらもうお昼を過ぎて2時だった。
起き上がって部屋を出てリビングに行くと、宏斗が出かける所で僕を視界に捉えてから何も言わずに逸らして玄関の方へ歩いていった

いつもの事なのに今までの事が積み重なって急に怖くなって 怠い身体に鞭打って走って、靴を履こうとしていた宏斗の背中に抱きついた


「何処にも行かないで……宏斗」


ぎゅっと抱きしめて、ちゃんと言えたのかわからない言葉を口にした。
突き放されてもいいから、今だけは側にいて欲しい
宏斗の側にいても良いんだって、好きでいて良いんだって安心したいから

ー END ー



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