3強熱が熱い

2011.11.08.Tuesday
絡み合った舌が銀色の糸を引く。

カーテンの隙間から射し込んでいる太陽の色はもうすっかりオレンジだ。

柳先輩の唇を味わうようにもう一度口付けた俺は、そのまま片手で制服の制服のチャックを下ろした。

そっと下着の上から触れれば少し反応し始めているソレに笑みがこぼれる。
自分との口付けだけで反応してくれるだなんて嬉しくないわけが無い。

ゆるゆると手を動かせば段々と硬度を増していくソレ。時折柳先輩が抑えきれなかった声が落ちてきて堪らなかった。
そのまま下着をずらして外気に晒せば、それはもうすっかりたちあがっている。

次いで赤く熟れた林檎のようなそれに唇を寄せれば、上からひゅっと息をのむ音が聞こえてきた。


「や…赤也、やっぱりだめ…だ…っ」


「何で?今更だめだなんて無しっスよ」


「でも…!」


まだ文句を続けそうな柳先輩を無視して、再度それに口付ければ「ん…っ」と色を帯びた声が落ちてくる。

そのまま口に含んで先輩を見上げれば、まだこの状況を把握仕切れていないと言ったような姿がそこにあった。


眉間に皺を寄せて、声を出さないように口を手で塞いでいる。
つーっと舌を滑らせれば嫌々というように首を振った。


「やっ、赤也本当にだめだから…!」


目に涙を浮かべてそういう柳先輩は、それが更に男を煽る行為だと気付いているのだろうか?


「大丈夫」


安心させるようにそう言ってから、再びソレを舐めあげる。

きっとこの人は気付いていないのだろう。そんな気を回す余裕は見当たらない。


空いていた手も使って先輩のソレを擦り上げる。
先端から先走りが溢れて部屋に卑猥な音が響いた。


「やっ…ん、赤也ぁ…!もっ、口はな…っ」


「そのままイっちゃっていいっスよ」


「そ…んな…っ」


柳先輩の手が髪をぎゅっと掴む。

口では離せと言いつつも、その手は全く逆に動いているのだから滑稽だ。


「ん…っ、ああっ」


ぶるっと身体を震わせて柳先輩は達した。

荒い呼吸音が部屋を埋める。口に出された白濁を俺はそのまま飲み干した。


「赤、也…お前…!」


「へへっ」


口の端についたソレを指で拭って舐め取れば、柳先輩は真っ赤に染まる。


「ねえ、柳先輩。いいっスよね?」


ゆっくりと肩を押してベッドへと押し倒せば、彼が小さく頷くのが見えた。


「優しくしますから―」


そう先輩の耳元で囁いたところで、俺の意識は途切れる。





「……最悪」


頭の上で鳴り響いている目覚まし時計。
ぬるぬると気持ちの悪い下着。

何がどうなったのか何て理解している。

大概俺は欲求が溜まっていたらしい。

あの人とは恋人という関係だ、しかしまだそんな事をするような愛柄にはなっていない。

はあ…と溜息をつく。


いつかそんな事が出来る関係になれればと、俺は着替える為にベッドを出た。


END


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