嫉妬 [ 4/12 ]
「シゲルッ、教授がレポートの提出を早めてくれってさ」
「わかった、ありがとうサトシ」
「それじゃあ俺は次移動だから」
後でな!と言って仲の良い女友達と一緒に教室を後にするサトシを見つめながら僕は静かにため息をついていた
「珍しいなっお前がため息つくなんてさっ」
「君にはため息なんて一生無縁そうだね」
ため息をついた理由なんて
僕以外の人間が彼女と一緒にいるのが気に食わないからだとゆう事は僕が一番わかってる
このため息も、このイライラも
全ては僕が引き起こした事の結果だから
「本当、君の単純さと何も考えていない頭が羨ましいよ」
「何だとっ!!!罰金だ罰金だ罰金だーっ!!!」
せめて大学ではクラスメイトとして過ごそうか、と考えながらも
シゲルは先ほどサトシが伝えてくれたレポートを手に静かに席から立ち上がった
「あ、そうそう、君に1つだけ忠告したい事があるんだ」
「なんだよっ」
「僕の女に手を出さないでね」
そう言って去っていったシゲルの表情は
何故か恐怖感を抱いてしまうぐらいの満面の笑みだったという
(まぁ、家に帰ればサトシは僕だけのものだしね)
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