こうされたいと望んだの
彼女は僕に笑顔と無償の愛をくれた唯一の存在だった。
ただ僕が好きだからと
そう言って優しく微笑んでくれた彼女を
僕は殺した。
彼女が憎かった訳じゃない
彼女が嫌いだった訳じゃない
ただ
彼女との幸せな日々が長くなるほど
いつか彼女が居なくなってしまった時の恐怖が僕を支配していった。
「泣くなよ…俺はきっとお前にこうされたいと望んだんだ、だから悔やむな…すぐに会えるから」
さようならのその時も
彼女は僕を恨む所か、僕の事を心配していて
「大丈夫、お前は狂ってなんかいない、少しだけ愛情表現の仕方が違うだけ、ただそれだけなんだ」
そう言って優しく微笑んでくれた彼女の胸へ
僕は勢いよくナイフを突き刺し
殺した。
そしてこの日は僕達にとって
大事な日になったと同時に別れの日でもあった
「守…守っ」
鉄格子に囲まれ
死んでる目で息をして
夢で見る彼女に何千回許された後もこう言いました
「この手は彼女の血でふやけて元にはもう戻らないけど、悔やまないよすぐに会えるから、今…もうすぐ、僕は彼女の元へ行く」
そうしてゆっくりと開かれた鉄格子に
僕はゆっくりと笑みを浮かべた。
「いま、会いにいくよ」
次の瞬間には
大好きな君の姿。