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ズルい君ズルい僕



「サトシ、キスしよう?」

そう言って彼女に近付けば
彼女は顔を真っ赤に染めて僕から逃げようとするが

そんな彼女の反応を知っている僕は
すぐさまサトシを自分の腕の中へと後ろから抱きしめる


「っ離せバカッ!!!///キスなんかしないからなっ!!!///」

「どうして?」

「……恥ずかしい…からっ//」


腕の中で必死に僕から逃げようとするサトシに声をワントーン下げてそう問い掛ければ
サトシは僕が傷付いたか、なんて心配になったのか
大人しくなったかと思うと
静かに、聞こえるか聞こえないかの声で何かを呟いていて

もちろん
僕にはその内容が聞こえていたし
言った後に耳まで真っ赤に染めるサトシの姿は
素直に可愛いと思った


「本当、君はズルいね」

「シゲル?」

「でもね、僕はもっとズルいんだよ?」


え?と振り返ったサトシの唇に自分の唇を重ね
ご馳走さま、と言えば
何が起こったか初めは理解していなかった彼女も
暫くするとみるみる内に顔を真っ赤に染め

「ーっ!!!///バカシゲルッ!!!///」

そんな怒鳴り声と共に
僕の頬へと下ろされた彼女の手は
恥ずかしさの象徴

そして

「…痛い」

頬に感じる痛さは彼女を苛めすぎた僕への罰


あぁでも
いつまでもいつまでも初々しい君を
何だかズルいと思う僕は可笑しいですか?


(でもさ、こんな事で恥ずかしがってたらどうするの?)

(どうゆう事だ?)

(…なんでもないよ)


※まぁシゲルのサトシにズルいと感じるのは初々しい=罪悪感で手が出せない
サトシがシゲルにズルいと感じるのは自分は恥ずかしいのにシゲルは余裕だから
と思ってください(笑)

本人も良くわかりません(ぇ)
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