ポケモンSS | ナノ
迫りくる孤独
「何、泣きそうな顔してるんだよ」
そう言って苦笑しながら
彼女は弱々しく僕の頬へと手を添えながら
困った奴だな…なんて呟いていた
昔の彼女の笑顔はこんなに弱々しくはなかった
手だってこんなにも非力な手ではなかった
昔はいつも笑顔を浮かべていたし
本当に女か?と思う程の力も持っていた
だが
「君がこんな状態なら誰だって泣きそうにもなるさ」
今はそんな彼女が
白いベットに横たわり
早、半年が過ぎようとしていた。
「そんな顔されたら安心できないだろ?」
「そんな安心させたくないね」
「ハハッ、そうだなっ」
ゴメンな…。そう呟いて
彼女は優しく僕の頬を撫で
僕はそんな彼女の手を握ると彼女の暖かさ(体温)を感じながら
きっと涙を流しているのだろう
「格好いい顔が台無しだぞ?」
苦笑しながら僕の涙を拭う彼女に
僕は何も言わず
ただただ彼女の温もりを感じていた
ああ願わくは
この温もりが永遠に続きますように
(君が死ぬときは僕も死ぬから)
(冗談でもキツすぎる)
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