ポケモンSS | ナノ
愛が人を狂わせた



「僕のために死んでくれないかい?」

そう言って微笑みながら俺の首を絞めている男はとても幸せそうに微笑みながら
俺の首を絞めている手の力を強めた

「-っ」

嫌だとか、止めろとか
そんな事を言いたくても首が絞められている状態ではそれは無理に等しいと言える

涙を流す事しか
今の自分には出来る事はなかった

「泣かないで?」

そう言いながら
彼は悲しげな表情を浮かべていたが
泣くなと言われてもそんな事
無理に決まっている
この状態にさえ驚いているのに
ましてや
自分の男に首を絞められ自分の為に死ねと言われているのにだ

「サトシ、サトシサトシサトシサトシサトシサトシサトシ」

あぁそうか
彼は壊れてしまったのか

そして壊してしまったのは
自分なのか…

それなら

「…いよ…」

「サトシ?」

「殺し…て…いい…よ」


精一杯の力を振り絞って出した俺の言葉に
今度は彼が驚きの表情を浮かべながら
首を絞めていた手を少し弱めた彼に
サトシは自分の手をシゲルの手に添えると静かに微笑んでいた。

「…サトシ」

(いいよ)

「っ…愛してる」


(最後にみた彼の表情はとても幸せそうだった)



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