とても甘い
「円堂ちゃんは俺にチョコとか用意してない訳?」
「チョコって…今日って何かあったか?」
カレンダーを見つめた後
まさかと思いながらもそう問いかければ
予想通り何かあるのかと聞きながら頭を悩ませている円堂に苦笑しながらも
バレンタインデーだと耳元で囁けば
円堂は耳を押さえながら顔を真っ赤にさせていて
(本当、可愛いやつ)
そんな円堂を可愛いと思いながらクスクスと笑っていれば
自分の態度が気に入らなかったのか
気がつけば目の前には少し期限が悪い円堂の姿
「彼女からチョコを貰えなくていじけたいのは俺の方」
「ぅ゙…それは、悪かったと思ってる…」
「だから、こんな事もあろうかと俺がチョコを用意しておいたんだけど、勿論…円堂ちゃんが食べさせてくれるよな?」
勿論口移しで、と言って唇を指差す不動に
初めはそんな事出来ないと拒否していた円堂だったが
バレンタインデーに彼氏である不動にチョコレートを用意していなかったのは自分のせいでもある訳で
「…1つだけ、だからなっ…」
そう言って差し出したチョコレートの包み紙を剥がして口に含む円堂に不動は満足気に微笑むと
彼女からのキスを待つのだった
(本当、犯罪級に可愛いな)
(ぅ゙-…///恥ずかしい//)