彼はいつも1人で空を眺めていた。
それは、彼自身、無意識に見ているらしいが
見ている側としては、いつか彼がいなくなってしまうんじゃないかと不安でしかたがなかった。

「士郎っ」

「守、練習終わったの?」

「あぁ、気づかなかったのか?」

生徒は皆とっくに帰ったぞ、と言えば
彼はそうなんだ。と軽く苦笑すると俺の隣へと肩を並べ

「じゃあ、帰ろうか」

「あぁ」

そう答えて軽く吹雪の手を握ればはじめは驚いていた吹雪も今では俺の手を握りしめてくれて

「今日は士郎が作った味噌ラーメンが食べたい!」

そんな彼の行動が嬉しくて、軽く恥ずかしさで頬を染めながらもそう言えば
彼はうん。と言って優しく微笑むとスーパーへと足を向けるのだった。


(じゃあ守はおにぎり担当ね)

(ぅ…頑張る…)






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