「守先生って可愛いよね」
「可愛くない、それにお前は三年生なんだから一年の教室に来るなよ…お前が来ると女子が騒いで煩いんだよ」
ハァ、とため息を溢しながら
先程回収したと思われるプリントを手にして教室を出る守に着いていけば
守はまた小さくため息を溢すと
振り向いて僕の頭へと軽く手を置き
「士郎、お前ももう卒業が近いんだからいつまでも俺をからかっていられないんだぞ?」
「…本当、鈍感なんだよなぁ」
「士郎?」
「何でもないよっ」
卒業までの残り少ない時間の中
先生と教師とゆう関係以前に
目の前にいる恋愛に鈍感な彼女の攻略方を真剣に考える吹雪だった
(先生大好きだよ)
(ありがとなっ!)