来訪者
「こんにちわ、吹雪君」
「あ、照美君こんにちわ、それに二人は相変わらず仲がいいみたいだね」
突然の来訪者に驚きながらも
恥ずかしいのか自分の背後でチラチラと来訪者を見つめている守に笑みを溢しながらも
抱き上げて照美達を家へと招くと
照美と一緒に来ていた子が騒ぎ始め
「お前が吹雪の子か?」
「ふぅん、君は猫又なのか」
「二人とも、守ちゃんが怖がっているだろう?…それに初対面の人には挨拶をすること」
コツンと二人の頭を叩いてはゴメンね、と謝る照美に苦笑しながらも
恥ずかしいのか先程から自分の胸に顔を埋めている守を床へと下ろすと
初めはもう一度抱き上げてとねだる守だったが
大丈夫だよ、と言う吹雪の言葉に自分から照美の子達の元へと近付いていき
「話には聞いていたけど、本当に子を持ったんだね」
「うん、照美君こそ、子が二人もいたなんてね」
「毎日が賑やかで退屈しないよ」
「僕もです」
今では楽しそうに話し合っている子達のお菓子を用意しながら話し合っていると
お菓子に気付いたのか、お菓子を求めて駆け寄ってくる三人に
吹雪と照美はお菓子を差し出すのだった。
(俺!守と結婚したい!)
(いいや!守と結婚するのは私だ!)
(照美君…)
(…あ゙-…)
(お菓子食べたら帰って)