親と子
僕と守は見た目や妖力は違えど
れっきとした親と子であり
僕としては将来的に男と女、という関係になる予定だったりする。
もっとも
幼い守にとって僕はまだ
『お父さん』な訳で
「父様」
「ん?」
「髪を洗うのが苦手だから一緒に入ってくれないか?」
当然お風呂や身の回りの世話は僕がやることになり
「はい、じゃあシャンプーハットを被って」
「はーい!」
お風呂はまさに
生殺し状態である。
「はい、シャンプーおしまい」
「ありがと父様!」
「じゃあ僕は先にあがるから、守はちゃんと暖まってくるんだよ」
「…一緒に入らないのか?」
「………。」
その後
いつものように守を抱きしめながら湯槽に浸かった吹雪はというと
いつものように
軽く湯中りした体を外の風でひとり冷ますのだった。
(父様-!ドライヤーで尻尾を乾かさないと!!!)
(乾かす前に、守は服を着なくちゃ駄目だよ)
(…忘れてた)
(………。)