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「ようやく午前の部は終わったな」

「うんっ」

「次は昼食の時間だからアツヤを呼んで来ないと」

「…そうだね、でも呼ぶ前にアツヤから来ると思うよ」

「姉ちゃぁあああーん!!!!」

「ほらねっ?」

ブンブンと両手を振りながら駆けてくるアツヤの姿に
守はホントだ、と言って微笑むと
アツヤの分の箸とおしぼりを用意するのだった


「アツヤ、お疲れさま」

「腹へったー…早く姉ちゃんのお弁当食べようぜ」

「ってお前、肘のとこ怪我してるじゃないか!!!」

「ん?…あぁ、さっきの障害物競争で擦ったのかな」

ふとアツヤが腕を上げた瞬間に見えた擦り傷が持っていた絆創膏では塞ぎきれない物だと守は判断すると
大丈夫だって、と言って笑うアツヤの言葉に
守は士郎に少し待つように言って
アツヤの制止も聞かぬまま保健室へとアツヤを連れていくのだった。


「…アツヤの馬鹿」

そんな二人の背中を見つめながら士郎はポツリとそう呟いていた。




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