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「あ、この靴いいなぁ」
「欲しいならバイト代貰ったし買ってあげるよ?」
「俺が買ってやるよ!」
「………。」
夕食を食べ終わり
ソファーで雑誌を見ていた守だったが
いつの間にか双子に挟まれている現状に
読むものも読みずらくなり立ち上がると
何故か立ち上がった筈なのに
自分の視線の先には見えるはずのない天井が見え
「ぇ、と…」
「何か最近冷たいよね」
「俺らはこんなに姉ちゃんの事が好きなのにさ」
「俺だってお前達の事は大好きだ、だけどそろそろ姉離れしていいと思うんだ」
「「それは嫌((目薬持ってて良かった))」」
「………。」
毎日毎日
自分に甘える双子達にこのままではいけないと
行動を起こしてみても
嫌だと言って泣きそうになる二人に
それ以上何も言えなくなった守はわかった。とだけ答えると
二人は嬉しそうに微笑みながら守に抱き付くのだった。
注ぎすぎた愛情は
今こうして二人の愛(シスコンぶり)で返されていたが
そんな双子達の人生を心配しながら
守の1日が終わるのだった。
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