君といると楽しい

君とのサッカーが楽しい

君のサッカーへの情熱を見ているのが楽しい

君への興味はそんなものだった


「円堂は本当にサッカーが好きなんだなっ」

「あぁっ!!!」

けれどいつの間にか
俺の中で円堂の存在が大きくなっているのを感じていた

こうやって
円堂はいつも知らぬ間に人を惹き付け魅了する

『円堂はファンタジスタだな』

そう
いつか土門が言っていたんだと秋が言っていたけど
それは本当だと思う。

「円堂は面白いプレーヤーだネ!」

「円堂に手を出さないでねマーク」

初めて逢った人も
一度サッカーをしただけで
円堂の事が好きになる

「…本当、もういっそのこと何処かに閉じ込めて置こうか」

それは嬉しくもあり
腹立たしい事でもあった

「嫌、駄目だろ」

「土門は黙っててよ」

彼の笑顔を自分だけに向けたい
そう思うようになったのは俺の中で円堂の存在が大きくなりはじめてから

「じゃあ俺、円堂に会いに行って来るから」

「ぇ、おいっ!」

止めるまもなくそう言って駆けていく一ノ瀬を見つめながら
土門はひとり、小さくため息をついていた

「何も問題を起こさなきゃ良いけどな」

そう思いながらも
幼馴染みの恋を暖かく見守る土門だった。


「円堂ー!」

「お!一ノ瀬じゃないかっ!…良く来たな…んんぅっ」

「キスはアメリカでの挨拶さ、でも唇には大切な人にしかしないんだ」

「へー!」

その後、秋からの連絡で土門が一ノ瀬を回収しに来るまで
円堂は一ノ瀬の挨拶と言う名のキスをされるのだった。










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