この想いはきっと伝わらない…
そんな事はわかっていた

でも…それでも諦め切れなくて
俺は今日も君の大切なチームメイトを演じ続ける

人は誰しも仮面を持ってる
嫌いな相手や好きな相手に対する仮面を…

「ヒロト-ッ!!!」

だから俺は俺の想いが彼に知られない様
彼の前では"チームメイト"とゆう名の仮面を被る…

「円堂くん、どうかしたのっ?」

「…どうかしたのって…何かなきゃお前の所に来ちゃいけないのか?」

ほら…君はそうやって無意識に俺の心を掻き乱す

「そんな事ないよっ来てくれてありがとう」

だから俺はチームメイトを演じる…
この想いが彼に知られぬよう…
この関係が崩れないように…

「…それにしても…お前…ちゃんと食べてるのか?…顔色が悪いぞっ?」

「ちゃんと食べてるよ…円堂くんは心配しすぎだよっ」

…そんな風に君が俺を気にするから
だから…俺はいつまでたってもこの想いを諦め切れないんだ

「キャプテ-ン?」

君の隣にはもう吹雪君がいる

「ほら…吹雪君が探してるよ」

「…あっ…あぁ」

「円堂くんが心配する相手は俺じゃないよ」

どうして君は全てを平等にと考えるの?
全て平等に…誰も傷付かない選択なんて何処にもないのに

「じゃあ…ちょっと行ってくる…」

「行ってらっしゃい」

君だってそれを知ってて彼の告白を
受け入れたんじゃないの?

「……でも…それでも俺は円堂の事が」

「今…何か言ったか?」

「別に何も言ってないよっ…おかしな円堂くん」

本当に君は…
どうしてこんな時ばかり勘が良いんだろうね

だから…その時ばかりは
この仮面の存在が知られないかと冷や冷やさせられるよ…

「…でもっ…俺はちゃんと円堂くんのチームメイトを演じてるでしょっ?」

円堂がいなくなった部屋で
ヒロトはそう呟きながら笑みを浮かべるものの
瞳からは止めどなく涙が溢れ出ていた

知ってた?
いくらこの想いを隠す為に仮面を被っても
被る度に俺は君につく嘘に押し潰されていくんだ

そんな嘘から逃げ出したとしても今度はきっと君への想いで
俺は壊れてしまうから

だから今だけは仮面を外して
基山ヒロトとして…

「円堂守の事が大好きです…」

この想いを口にする事を許して下さい…

そして…
彼に俺の想いを知られないように…

さぁ…

仮面ヲ付ケまショう…?











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