I.キミと俺。
起きあがった亮ちゃんは、しばらく瞬きを繰り返した後、俺の顔を見た。
その瞬間、目を大きく見開いて冷や汗を滲ませていた。
「え、何..........」
「なにって、亮ちゃん......」
なんだろ、イヤな予感がする。
目の前にいるのは、亮ちゃんのはずなのに......亮ちゃんじゃない気がするっていう、俺のカン。
「きゃぁあっ!?」
-----ゆ、柚木さん?
その声に振り向くと、柚木さんは起き上がった大嶋さんに突き飛ばされて床に尻もちをついていた。
......って、大嶋さん!?
.
やっぱ、俺のカンは鋭かったらしい。
イヤな予感が、ほんとに当たってしまうなんて。
目の前で慌てて辺りを歩き回っている、亮ちゃん。
頭を抱えて冷静に事を把握しようとする、大嶋さん。
亮ちゃんがあんなに慌てるわけないし、大嶋さんがあんなに冷静でいられるわけがない←
.
と、いうことは......?
事をいち早く理解した俺と柚木さんは、この2人がどうなるのか予想もできない先のことを考えて、顔を見合わせて思わず出てきた笑いを吹き出さずにはいられなかった。
Today...2013/8/19...END