朝早く起き頼まれて人数分作った軽食も気付いたらすぐみんなの胃袋に収まっていて、少しの休憩の後、二時すぎくらいまで午前と同じくらいに遊んだ。
そうすれば成長期の身体なんてあっという間に食料を欲してしまう。
「ファミレスでも行くー?」
「あ、そうしよっか」
いつでも会おうと思えば会えるのに、久々に会ったから何と無く名残惜しくて、結局中学の時に時々使っていたファミレスに行くことになった。
確かに少し空腹を感じるものの、 夕食もあるから、おやつ程度にした方がいいだろう。
「桜、何食べたい?」
「ぱふぇ!」
「お兄ちゃんと半分こしようか」
「うんっ」
手を繋ぎながらもスキップしてにこにこする桜マジ可愛い。ほんと可愛い。
そう思いながら桜を見ていた顔を上げると、同級生の奴らがにやにやしていた。
「お前らは可愛くない」
「ひっでえ!」
「つーちゃん辛辣なんだからー」
「だって桜可愛い」
「それは同意」
……もしかしてこいつ桜のこと狙ってるんじゃ、と睨みつけたらシスコン怖いと言われた。
うるさい、まだ桜は嫁に出さないからな。
そんなことをしているうちに例のファミレスに着いて、扉を開けた途端涼しい風が流れてくる。
「何名様ですか?」
「大人六人と子供一人」
「お好きな席にどうぞ」
夏休みと言えど、今日は平日だ。
ファミレスも随分空いていて、学生だろう柄の悪い何人かが座っている程度、………あれ。
「あ!」
「司センパイじゃないすか!」
楽しそうに手を振る柄の悪い奴らはどこぞの後輩だった。
同級生の奴らになんて説明しようか脳内をフル回転させながら、こいつらも一応この時間活動してんだなーとか場違いなことを考えていた。
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