不良とシスコン、時々天使 | ナノ


最近蒼志が過保護になった気がする。
アンズさんと話し込んでからと言うものの、買い物に行こうとする時とか絶対ついて来るし、桜が寝てたりする時は今まで留守番してくれてたのに俺が行くとか言って買い物行ってくれるし。

助かるんだけど、何か違和感があった。
嫉妬、してくれるのとは別な何か。

「佐藤ー」
「んー?」
「お前さ、何かしたの?」
「はあ?」

朝教室に入ると、クラスメイトのひとりがこそこそと俺のそばで耳打ちをした。
何かした、って。
至って普通に普通の毎日を送ってるつもりなのに(蒼志との話はちょっと置いといて)、一体それこそ何のことだ。

「佐藤のこと探してる奴らがいるって」
「……俺?」
「ぎん、……ええと、津田サン、と一緒に居るふっつーな奴って、お前くらいしかいないじゃん?」

一体どんな探し方してるのか理解したくないけど、蒼志の周りで逆に浮いてるのは確かに俺くらいだろう。
だけど、探してるって。

「……なんで?」
「いや、知らねーけど、だからお前何かしたのかって話」
「心当たりないなー」
「一応、気をつけとけよ、何かヤバい感じの連中らしいから」
「あんがと」

どう考えても蒼志関連そうだ。
…だからあんなに過保護になってんのかな。
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