不良とシスコン、時々天使 | ナノ



……………おはようございます。桜大好き、司です。
突然ですが、何やらわけがわからないことになっております。

「………どうしてこうなった」

昨晩はあの後父親がリビングに戻ってきて、何だかとっても有意義な時間を過ごし、時間も遅くなったから解散、寝るために俺の部屋に布団を敷いて、ベッドは譲って寝てたはず、が。

「俺朝ごはん作りたいんだけど」

すーすーと耳元に聞こえる寝息。
腹に回った腕。

抱き枕か、俺。

「おーい」
「……」
「起きろー」
「……」
「朝ごはん、お弁当、学校」
「…るせぇ」

腕を叩きながら声を掛けても唸る拒否るばかりで起きようとしない。
遠くで携帯のアラームが鳴り続けている。
いい加減それもうるさくて体を捻れば、びっくり目の前にイケメン顔。

近ぇえ…!!
それにしてもアップに耐えうる顔だ。むかつく。
でもモテるのもわかる気が…って男相手に何言ってんだ俺。

顔を合わせたついでに、頬を軽く叩いてみた。

「…うぜぇ、」
「じゃあ寝てていいから腕放せ」
「ああ?………はあ?」

寝起き悪いなこいつ。
しかも自分から抱きついといて何だその不快感露な目。

「何してんだよお前」
「いやこっちの台詞。どうせ寝るとき女の子とか抱き締めて寝るんだろ、その癖じゃねーの」
「……」

図星かよ、イケメン滅しろ。

「それより早く離せエンジェル桜のためにお弁当作らないと」
「……シスコン」
「褒め言葉だ」

漸く開放された…起き上がってアラームを止めながら毎日の予定の順序を頭の中で繰り返す。
朝ごはん作って、お弁当作って、父さんと桜起こして、洗濯物干して、ああ布団も今日は干さないと。
父さん見送ったら桜を保育園に送ってそのまま学校に……学校。

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