「んっ…は、上手上手」
「ッ…ん、馬鹿、か」
口に入れてストロークを繰り返すと、祐貴は口の端を上げて子供を褒めるように俺の頭を撫でた。
むかつく。
仕返しに先端を強く吸うと腰がびくりと浮き、小さく声を漏らして、ついでにカウパーの量も増えた。
赤黒いそれを口に収めるのは中々にきつい。
ただ、その度に気持ち良さそうに声を上げて顔を歪めるのは気分が良かった。
片手で祐貴のを擦りながら、もう一方で自分の膨れ上がったものに手を伸ばす。
少し擦り上げれば硬度が増し、手の滑りが良くなっていった。
「…ちょー絶景、なんだけど」
「ん…っ、るせ、」
ぐちゅ、と、どちらかわからない水が音を立てる。
自分が何をしているかを考えたら萎えそうで知らない振りをした。
「足、…っ、貸してやろう、か」
「は、?」
「こうしてやろうか、つってんだよ、」
「ッ!」
す、と足が伸ばされ甲のあたりが俺のと擦れ合う。
自分の手だけではどうももどかしくて、つい、その足に腰を揺らした。
熱い。頭が馬鹿になる。
「圭登、跨いで」
「ん、ぅ、」
ずぶずぶとフェラを持続させたまま、言われた通りに祐貴の左脚を跨ぎ、脛に押し付ける形になった。
この時にはもう理性も散って正常な判断が出来ず、単に欲の発散を求めているようなものだ。
裏筋を舐め上げ、手を筒状に上下させ、先端から根元まで何度も口に入れて、それだけに夢中になる。
「っは、ん、ぁ、けい、と、出る…ッ」
「んく、ぅ、!」
飲み込むつもりが髪を引っ張られ、びしゃり、独特の匂いをもつ液体が顔面にかかった。
だらりと頬から顎にかけてゆっくり液体が落ちようとする。
「…すっげぇ眺め」
「……っし、ね…!」
今更、止まられやしない。
顔に精液かけられて、犬みたいに腰振って擦り付けて、恋人の脚使って自慰紛いなことして、自分でも気持ち悪ィと思うのに、競り上がってくる欲望に、身体が勝手に動く。
「かっわいー」
「だま、れ…っぁ、ん、ん!」
「イきそう?」
「い、きそ…ッ」
伸ばされた手に頬を寄せて頷く。
頭がちかちかする。身体が震え、あ、あ、と喉の奥から声が出て、びゅっと、祐貴の脚が白い液に塗れた。
……ああ、落ち着きたくない。
理性が飛んだままでいてくれればいいのに。
でも脳内は勝手に元に戻ろうとする。
脱力感にその後動きもせず、足の甲を尻に敷いた状態でソファーに頭を預け、目を閉じた。
「……忘れろ」
「………無茶言うな」
「…また勃たせてんじゃねぇよ」
「あれ見て勃つなってのが無理、つーか今の状況も駄目だっつの」
「…ヤんねぇからな」
「えー」
疲れてるからその気じゃない。
そう最初に言ったのは誰だ。あと突っ込ませてくれるなら喜んでヤってやるけど。
それは、衝動の中で
(一発だけ!)
(ふざけんな)
(そこをなんとか!)
(馬鹿か)
← top →