present | ナノ


side 祐貴



「…後で覚えてろよ」
「辛かったら噛んでろ」

肩口に頭を埋めさせて、片足持ち上げて、実はまあ大きくなってたものを押し付けると同時に、圭登は俺が言った通りに俺の首筋を噛んだ。

「ん、んー…ッ!」
「…っ、大丈夫か、」

返事の代わりに噛む力が強くなった。
痛いけど、無理させてる自覚がある手前、何も言えない。
頭を撫でるとちょっと力が緩み、引き寄せるとまた強くなる。


立ったままの不安定な挿入に、だけどいつもより深いそれは、すぐに理性を吹き飛ばしてくれた。

「あ、ぁ…!」
「声、響くけど、いいのかよ、」
「っ、…ッ」

壁に背中を押し付けながら足を掴んで、早くも遅くもない、中途半端な出し入れを繰り返す。
途端に出た声は反響して、もっと声を出せばいいのに、と思う反面、それに耐えようとする圭登が可愛くてどうしようもない。

首を噛んで、それは体勢の辛さにそうしているのか、それとも声を抑える術か。

更に挿入を深くしていくと、身体が揺さぶられて、それすら、出来なくなると言うのに。


「っぁ、ん、ぅあ…!」
「かわいい、」
「んあッ、や、ふかい、や、ぁっ」
「深いのがいいんだろ?」
「やめ、ぁ、ひ…ッ」
「声、すっげぇ出てる」

耳元で呟くと、否定する言葉より先に喘ぎ声がこぼれて、反響して、また耳を犯す。
繋がった場所から響く水音も、ぽたり、と床を弾く汗も。
全身を震わせて、感じてる圭登に、可愛いとか好きだとか、もうごっちゃごちゃな感情が零れて、零れて。

「気持ちいいんだろ?」
「し、らな…ッ」
「こことか、」
「ひあぁっ!」
「ここ、」
「あ、あッ、や、」
「好きなのに…?」
「う、ぁ、」

ぼろりと溢れたのは、恥ずかしさと、悔しさだろうか。
流石に苛めすぎた、と額を合わせると、目だけは未だに俺を殺しそうだった。

それがそそる、って毎回言ってんのに。

top
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -