ごっちゃ煮 | ナノ


▽友達シリーズより、佐々木×逢坂


「…ささ、き」

見えるのは天井。
痛い、頭と背中。

…おい、ちょっと待て、まさか、これって、押し倒されてるのか。

「ごめん逢坂、我慢できない」

苦しそうな佐々木の顔が、迫ってきて、おい、そんなこと、許してないのに、なんだよ、我慢できないって。
合わさる唇、息の仕方なんて、こうやって何度もそうしてくるくせに、教えてくれなかった。

「ん、ぁ、ささき、」
「ごめん、逢坂、ごめん、」

鼓膜を直接舐められてるんじゃないかってくらい、音が近くに響いて、狂いそうだ。
押さえられている腕を動かそうとしても動けなくて、身体も、逃げられなくて、抑え込まれて、押さえつけられて。

「うそ、つき、」

友達で、いてくれるって、言ったのに。

「…うそつきで、いい」

どうするんだよ。
そんなことしたら、俺。

お前がいなくなったら。
また、ひとりに、なるんだぞ。


「……ささき」


ふざけんなよ、くそ。



「調子、のんじゃ、ねぇよ…っ、くそが!!」
「いったぁ!!」

怒りの勢いのまま顔面に向かって頭突きをすれば、結構な勢いだったのか、佐々木は後ろに尻もちをついて、うずくまっていた。

「…目、覚めた、か」
「……うん、惚れ直した」

相変わらず意味がわからない。
…でも、まあ、いつも通りに笑ってるから、いいのか。

「ごめん、逢坂」
「…次やったら、絶交な」
「それはだめだ、次は和姦まで持ち込、」
「ビンタと頭突き、どっちがいい?」
「ごめん嘘じゃないけど嘘だって!」

むかついたのでさっきぶつけた部分にビンタをかましておいた。
大丈夫だ、そんな強くやってないから。

「おーさか」
「……なんだよ」
「すき、だよ」
「…そう、かよ」

こいつの好き、が、いまだにいまいちわかってないけど。

「あああ逢坂その顔かんわいいいいいい」
「!?」

……友達で、今はいてくれるらしいから、いい、かな。

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