▽私の見たBL夢を脚色
▽途中で終わってます
どうにかして、やっと外に出れたと思った途端、これだ。
地面に転がる俺の身体。
それを眺める俺。
どこかに閉じ込められて、そこから逃げ出して。
なんと言うかまあ、死んでしまったらしい。
敷地を出ると、自分は死ぬ仕掛けになってたんだろうか。
ああ、でも、やっと自由になれたのか。
ふらふらと歩き回って、辿り着いたのは、不良たちの溜まり場。
捕まる前に出入りしてた場所。
入ろうか、どうしようか迷っていると、痛んだ白っぽいグレーの男に、話し掛けられた。
「死んだんだ」
「見えんのか」
「まあね」
鬱々とした、覇気のない笑顔。
こいつは、そんなやつだった。
「死んでまで、なにしにきたの」
「さあ」
「あいつらに、…あいつに、会うの?」
「気付かれないと思うけど」
「いいよ、俺が伝えてあげる」
「はあ?お前が?金、持ってねぇけど」
「幽霊からお金なんてとれないよ」
これは、償いだから。
君を助けられなかった、償い。
さらに白い顔が沈んでいた。
なんだか、荒れている。
集まる奴らを見て、そう思った。
「ねえ」
「あ?」
「うるせぇよ」
「今それどころじゃねぇだろ」
口々に、隣の男を責める。
こんなんじゃ、なかったはずだ。
「これはね、君の所為だよ」
「俺の?」
「君が、いなくなったから」
なんだ、それ。
「あのさぁ、あいつ、死んで、今ここにいるよ」
珍しく苛立ちを抑えないような声に、周りは一瞬黙って、すぐに、殺気の篭った目が向けられた。
冗談言うな、とか、お前でも許さない、とか。色々。
中でも、…あいつは、本当に、こいつを殺してしまいそうだった。
死んでるのは、事実なのに。
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