【祐貴に圭登が頬に親愛、厚意、満足感のキスをする】
するりと自然に目が覚めて、隣から聞こえる深い寝息に、まだ夜中だと知る。
同じベッドに寝ていても、抱き合って寝るとか、どっちかが抱き締めて寝るとか、そういうのは特に無い。
向かい合って寝るより、どちらかと言うと背を向けて寝ることの方が多いくらいだ。
抜き合った後とか、…ヤった後とかは、別として。
身体を反転させると、規則的に上下する肩が見えた。
上半身を少しだけ起こして顔を伺うと、無防備な、まあ惚れた弱味で可愛くも思えるそれだった。
「……祐貴」
小さな声で、名前を呼ぶ。
反応が無いことを知りながら、指先が頬を撫でて、そのまま、キスを落とした。
こんな子供騙しなキスは、お互い柄じゃない。
それでも何となく、今は十分だった。
ぽすん、と再び背中合わせに寝転んで。
先程より近い距離に、脚を絡ませた。
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淡泊だけど、溺愛してる関係が好き。
と言いつつそんなに淡泊じゃないんですけども。
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